研究所の紹介 | 大阪商業大学 共同参画研究所

研究所の紹介

「男女共同参画」から「社会的包摂」へ

共同参画は従来、「男女」共同参画を意味しており、雇用における性差に基づく男女雇用機会均等法(雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律)が昭和47(1972)年に勤労婦人福祉法として制定され、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律」として昭和60(1985)年題名改正された。「共同参画」の意味を雇用及び職場における男女の社会的性差に基づく差別の解消として認識した内容となっている。

その後、「男女共同参画社会基本法」が平成11(1999)年に公布・施行され、雇用及び職場から社会のあらゆる分野に、共同参画に対する理解が拡大している。

しかし近年、職場のみならず地域、家庭における人間関係が希薄化し、地域社会それ自体がぜい弱化している現状では、社会的孤立とそれに起因する生活困窮が、新たな社会的リスクを生み出している。いまや、地域、職場、家庭での社会的リスクは、社会的排除として認識されつつある。この認識に基づき、男女のみならず高齢者、障害者、幼児など経済的・社会的弱者を含む「社会的包摂」の必要性が求められつつある。「社会的包摂」は、ときに排除の対象となる人々も社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野、即ち政治的、経済的、社会的及び文化的分野における活動に参画する機会が確保されていることを意味している。

これら諸課題を行政のみで解決を図ることは人的・財政的に困難であり、地域創造の担い手である中間組織(町会・自治会、NPO、企業、大学などの教育機関など)が関わることで新しい公共空間が形成され、その公共空間が機能することによって解決の方途が示されることが予見される。

「大阪商業大学共同参画研究所」は、地域創造の担い手である中間組織(町会・自治会、NPO、企業、大学などの教育機関など)に関わる人々が社会的包摂の重要性に関する認識を深めるため、社会的包摂に関する研究、具体的な課題解決に向けての取組、そして人材の育成などの取組を行う。

本研究所は具体的な取組のひとつとして、大阪女子短期大学が長年にわたり担ってきた「子育て支援」(地域子育て支援研究所)を継承し、それを発展させることで地域社会の創造に関わる貢献活動を行う。さらに、研究者の育成を図るとともに、その研究成果を教育に活かす教育方法の開発並びに地域貢献活動を推進していく。

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研究・活動内容

プロジェクト共同研究

  1. 地域における子育て支援
    (藤井寺市との協定に基づく子育て支援事業の推進)
  2. 男女共同参画に関する研究
  3. 高齢者の健康寿命に関わる活動
  4. 障がい者と地域との関係構築

共同参画研究所の取り組み紹介

共同参画研究所の歩み

平成30年4月共同参画研究所 設立
研究所をリアクト南館2階に置く
平成30年4月藤井寺市より地域子育て支援拠点事業を受託(ひろば事業を大阪女子短期大学から引き継ぐ)
拠点として、藤井寺学舎を活用
平成30年8月研究プロジェクト支援開始
平成30年10月研究所開設記念セミナー開催
■テーマ:地域社会で考える社会的包摂(一人一人が輝く地域社会)
令和元年6月自治体職員を嘱託研究員として招聘し、研究開始(東大阪市、豊中市)
令和元年11月公開講座開催
■テーマ:社会的孤立の予防を考える
令和2年1月自治体職員を嘱託研究員として招聘し、研究開始(四條畷市)
令和2年3月紀要第1号を発刊し、全国の国公立図書館や大学等の研究機関附置図書館へ献本
自治体職員の嘱託研究員としての委嘱終了(豊中市)
令和3年3月紀要第2号を刊行し、全国の国公立図書館や大学等の研究機関附置図書館へ献本
自治体職員の嘱託研究員としての委嘱終了(東大阪市、四條畷市)
令和4年3月紀要第3号を刊行し、全国の国公立図書館や大学等の研究機関附置図書館へ献本
令和4年11月公開講座開催
■テーマ:男女共同参画の現状とこれからの男女共同参画を考える『ともにいきいきと暮らせるまち』
令和5年3月紀要第4号を刊行し、全国の国公立図書館や大学等の研究機関附置図書館へ献本
令和5年6月紀要第5号を刊行し、全国の国公立図書館や大学等の研究機関附置図書館へ献本
令和5年11月公開講座開催
■テーマ:障がい者とともに生きる

嘱託研究員

研究成果を自治体における実際の政策へ反映させることにより、研究所の研究成果の社会への直接的還元を目指して、2019(令和元)年度より地方自治体の職員を研究者として招聘しています。

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研究成果発表

≪共同参画研究所紀要≫
■第2号への投稿(2021.3発行)
 東大阪市交通戦略室 主任 木皮 勇作
 都市部における公共交通機関の在り方(令和2年度中間報告)

 豊中市 福祉部 地域共生課 主事 室田 貴子
 共生社会構築のための調査研究― 地域における民生委員・児童委員による見守りについて―

■第3号への投稿(2022.3発行)
 東大阪市交通戦略室 主査 仲林 篤史
 東大阪市『地域交通拠点』(地域内タクシー乗り場)設置社会実験の実施とその成果(途中報告)

 四條畷市 健康福祉部上席主幹(健康寿命延伸担当) 西條ひろみ
 健康寿命延伸施策に関する自治体間比較研究~人生100年時代の過ごし方、働き方等との比較から~

地域子育て支援拠点

研究所の事業を推進する具体的な取組みとして、藤井寺市から地域子育て支援拠点事業を受託し、子育て支援を実践している。

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藤井寺市地域子育て支援拠点事業 詳細ページ

研究プロジェクト

研究所事業を推進するため、特色ある研究を組織的に進める取組みとして、研究プロジェクト事業を実施している。
毎年研究員を募集し、特色ある研究に対し、財政的な支援を行う。

◆地域における子育て支援など児童に係わる分野
・小児予防接種に対する公費負担の自治体間格差に関する研究(2018~2019年度)
・地域と大学が連携した「子育て」の仕組みづくりについての研究(2018~2019年度)
・少子化対策と都市・公共交通政策の関わりに関する研究(2018~2019年度)

◆高齢者の健康寿命など高齢者に係わる分野
・高齢者の地域社会への包摂を促す仕組みづくりに関する研究(2019~2020年度)
・アクセシブルツーリズムの促進に向けた観光のオンライン化の可能性:高齢者施設におけるレクリエーションとしてのオンラインツアー導入の経緯と運用効果に着目して

◆障がい者と地域との関係構築に係わる分野
・日韓における障がい者と地域との関係構築のための社会的企業の取り組みに関する研究(2020年度)
・在日中国人の育児ストレスとメンタルヘルスに関する検討(2023年度)

◆男女共同参画に関する分野
・女性研究者のキャリア継続におけるジェンダー・ステレオタイプの役割についての研究(2020~2021年度)
・男女共同参画と女性活躍の財務パフォーマンス向上効果に関する定量分析(2021年度)
・研究者の育児と仕事をめぐる諸問題~問題解決に向けた視点の提示~(2021~2022年度)

◆その他の分野
・ギャンブル依存症の重症化プロセスとその対策(2021~2022年度)
・ギャンブル等依存症対策の効果的施策についての研究(2023~2024年度)
・食料品小売店舗の閉鎖を考慮した買い物弱者の発生予測手法の検討(2024~2025年度)

研究成果発表

《共同参画研究所紀要》
■第1号への投稿(2020.3発行)
・A review of the methods for the assessment of local policy adoption in the field of child vaccination in Japan
・大学と連携した「地域で支える子育て」
・子育て支援と交通政策―フランスの都市交通政策に着目して―
■第2号への投稿(2021.3発行)
・高齢者の地域社会への包摂に関する研究
・日本における障害者雇用政策の現状と課題―韓国の取組みと日本への示唆―

■第3号への投稿(2022.3発行)
・「地域交通拠点」(地域内タクシー乗り場)設置社会実験の実施とその成果(途中報告)
・健康寿命延伸施策に関する自治体間比較研究
~人生100年時代の過ごし方、働き方等との比較から~
■第4号への投稿(2023.3発行)
・情報科学領域の女性研究者のキャリアと仕事と家庭の両立、子育て
・CSRへの取り組みは企業の財務パフォーマンスを向上させるか? -労働生産性からのアプローチ

■第5号への投稿(2023.6発行)
・<手塚治虫による現代社会への伝言①>
共同参画社会の先駆者―手塚治虫の哲学・思想そして宗教観―
・ギャンブリング・コートが犯罪者の再社会化に果たす役割
―アメリカの事例紹介および日本へのヒント―
・子を持つ研究者をめぐる諸問題:問題分析と支援手段の研究
・研究者の仕事と育児をめぐる諸問題の解決に向けた基礎分析

《共同参画研究所公開講座における研究報告》
・地域と大学が連携した「子育て」の仕組みづくりについての研究(2018~2019年度)
・少子化対策と都市・公共交通政策の関わりに関する研究(2018~2019年度)
・女性研究者のキャリア継続におけるジェンダー・ステレオタイプの役割についての研究(2020~2021年度)
・「アクセシブルツーリズムの促進に向けた観光のオンライン化の可能性:高齢者施設に おけるレクリエーションとしてのオンラインツアー導入の経緯と運用効果に着目して 」

公開講座

地域社会や学内の「社会的排除」及び「社会的包摂」に対する認識、知識を高めるため、社会的包摂に関する公開講座を年1回開催している。

■平成30年度
テーマ地域社会で考える社会的包摂(一人一人が輝く地域社会)
日時平成30年10月10(水) 13:30~16:00
対象者研究者、市町村職員、NPO関係者、市民の方など
内容●基調講演
大阪市立大学大学院経済学研究科教授 福原 宏幸氏
●行政施策説明
厚生労働省政策統括官付社会保障担当参事官室 室長補佐 山崎 菜央氏
■令和元年度
テーマ社会的孤立の予防を考える
日時令和元年11月30日(土) 13:30~15:30
対象者研究者、市町村職員、NPO関係者、市民の方など
内容●基調講演
「人生100年時代 歳をとっても社会とつながる"人生多毛作社会の仕組みづくり"の試行現場から」
大阪ガス株式会社エネルギー・文化研究所研究員 遠座 俊明氏
●研究報告
「地域と大学が連携した「子育て」の仕組みづくりについての研究」
大阪商業大学 総合経営学部 商学科 教授 加藤 司
●研究報告
「少子化対策と都市・公共交通政策の関わりに関する研究」
大阪商業大学 経済学部 経済学科 講師 湯川 創太郎
■令和4年度
テーマ男女共同参画の現状とこれからの男女共同参画を考える『ともにいきいきと暮らせるまち』
日時令和4年11月20日(日)13:30~15:30
対象者研究者、市町村職員、NPO関係者、市民の方など
内容●基調講演
静岡県立大学国際関係学部 国際関係学科 教授
同大学 男女共同参画推進センター長 犬塚 協太氏
●研究報告
「女性研究者のキャリア継続におけるジェンダー・ステレオタイプの役割についての研究」
大阪商業大学総合経営学部経営学科 講師 大平 剛士
●研究報告
「アクセシブルツーリズムの促進に向けた観光のオンライン化の可能性:高齢者施設に おけるレクリエーションとしてのオンラインツアー導入の経緯と運用効果に着目して 」
大阪商業大学公共学部公共学科 講師 大島 安奈
■令和5年度
テーマ障がい者とともに生きる
日時令和5年11月19日(日)13:00~15:30
対象者研究者、市町村職員、NPO関係者、市民の方など
内容●基調講演
「障害者の親なき後を地域で支えあう」
京都ノートルダム女子大学
現代人間学部 生活環境学科 准教授 矢島 雅子氏
●一般講演
「障害者がはたらく~身近な地域における就業・生活支援」
東大阪市障害者就業・生活支援センターJ-WAT主任 下出 達也氏

主催講座・イベント 詳細ページ

所在地

  1. ユニバーシティ・コモンズ・リアクト2階
    〒577-8505 大阪府東大阪市御厨栄町4-1-10
  2. 大阪商業大学藤井寺学舎
    〒538-8558 大阪府藤井寺市春日丘3-8-1