河内木綿栽培日誌 | 河内木綿について | 大阪商業大学 商業史博物館

河内木綿について

河内木綿栽培日誌

はじめに

谷岡記念館の前で、かつて地域の伝統的な商品作物であった「河内木綿」を栽培しています。

当館での河内木綿の栽培は、今年で5年目となります。今年も昨年に引き続き、収穫した綿の種から育てます。

夏には黄色い花が咲き、秋には実がついて真っ白な綿を見ることができます。

みなさんもご一緒に成長を見守ってください。

栽培日誌

2025年度

◆5月17日(土)発芽の経過

前回の日誌をあげてから既に一週間以上過ぎました。綿もかなり成長しています。しかし、いくつかのポットにはまだ双葉が出なかったり、葉が傷んでいたりする苗があります。今日は朝から本格的な雨模様で、雨に濡れた綿の苗は心なしかイキイキして見えます。 知り合いの河内の郷土文化サークルセンターの会員の方からは、今年は撒いた種の三分の一ぐらいが発芽しないという話を聞きました。家では水を入れたトレイに2・3日浮かせた種を、ポットに入れずにそのまま鉢に植えています。植えた綿の種が発芽しなかった場合に備えて、水を入れたトレイに浮かせた余分の種も置いておきました。鉢に植えた種は発芽して双葉になっていますが、例年より発芽に時間がかかったように思います。さらに、水生栽培の種は、まだ発芽している様子がないのです。今年の春は昼間は暖かいのですが、朝晩は比較的に肌寒い感じがします。植物もその気温の影響を敏感に感じ取っているのでしょうか。 当館では、21日にポットから鉢に植替えをする予定です。幸いに発芽にも大きな問題はなさそうなので、とにかく無事に成長することを祈っています。

DSCN0849-hp.jpg

種まきから2週間後の綿の苗

鉢の植替え21日決定‼(IK)

◆5月8日(木)芽が出てきました

連休明けに見てみると、おお、芽が出てきていました。楽しみだなぁと思いつつ、水をやると水のひけが悪いことにも気が付きました。もうすこし土に砂を入れたほうがよいようです。植木鉢に移すときに気を付けます。一つだけ葉が食われているようなのがあるのも気になります。鳥かなめくじか、気になるところです。トラップを仕掛ける必要があるか、少し様子をみることにします。

IMG_3862_hp.jpg

今年は発芽率がよいです。

担当者IKから、八十八夜の日付けを例年間違っていたと、さきほど告白されました。(OK)

◆5月2日(金)植え付け

4月30日にわた繰りをして種を水につけました。ものの本によると、「灰をまぶして小便につける」とありますが、そこまではできませんでした。とりあえず水につけて蓋をしておくと、2日には種のとがったほうを割って白い根がでてきているものがいくつかありました。いよいよ植え付けです。さてどんな風に育ってくれるか。

いつものようにポッド24個を用意し、それぞれに3個づつ植えました。

IMG_3769-1.jpg

◆4月28日(月)土壌改良

今年も八十八夜が間近となり夜も暖かくなってきましたので、綿栽培の準備をしています。毎年、自宅でも鉢植えをしていますが、使用する土に関しては特に気にせず、買ってきた培養土を使っていました。もちろん水はけのために川砂を混ぜて使うのですが、柔らかくて肥えた培養土に植えると、成長は早いのですがひ弱な綿になり、根の張りも違うような気がします。やはり、真砂土に適量の腐葉土と川砂を混ぜた土が綿の成長には適しているようです。今日はその前段階として土に苦土石灰を混ぜ込む作業をしました。

IMG_2323-hp.jpg

雑草が生えた処理前の状態

IMG_2324-hp.jpg

草を抜き石灰を撒いた状態

IMG_2326-hp.jpg

石灰を土に混ぜ込んで均した状態

八十八夜前後には中和してほどよい状態の土が出来上がることでしょう。(IK)

「河内木綿について」はこちら

「過去の栽培日記」はこちら