2020年度の栽培日誌 | 河内木綿について | 大阪商業大学 商業史博物館

河内木綿について

2020年度の栽培日誌

過去の栽培日誌(2020~22年度)

2020年度(2020/5/27~2020/12/4)

12/4(金)木綿に感謝

本日、河内木綿の今年の栽培を終了しました。 鉢から木綿を引き抜き、木綿は処分となりました。土には根がみっしりと絡みつき、一つの固まりとしてスポッと抜けました。
11/13に鉢を日当たりの良い場所に移してから、追加で48gの綿が穫れました。 今日までに育ちきらず、収穫に至らなかった小さな綿実は36個ありました。

  <収量>  収穫した綿の総重量は168gでした。

これで今年の木綿栽培はおしまいです。反省すべき点も多く、健気にがんばってくれた木綿に感謝でいっぱいです。
来年は土作りや鉢のサイズから改善する予定です。ご期待くださいね!
おつきあいいただき、ありがとうございました!

11/25(水)吹き納め

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鉢を日当たりの良い場所に移してから、また綿がポンと吹くようになりました。
とはいえ木綿の姿もそろそろ見納めで、12月初旬には株を処分して鉢をしまう予定です。
それまで晴天が続きますように。
去っていくウサギのしっぽのような白さです。

11/19(木)尺取り虫

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木綿の枝にとまった尺取り虫が、一心不乱に葉っぱにかじりついてました。
私たちが実を収穫し終えたら処分するつもりでいる、人間にとっては役目を終えかけた木綿の葉も、尺取り虫にとっては美味しいごちそうなんですね。
食に集中しすぎて捕まりました。

11/17(火)天日干し

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収穫した綿を日当たりのいい3階で天日干ししています。
湿っていると綿繰り(種を除くこと)の際に種がつぶれてしまうこともあるので、よく乾かさなければいけません。
まだ水分の重みも含んでいますが、現在120g強あります。これから収穫する実も残っているので、収穫の総量はまたご報告しますね!
ひつじ雲みたいにモコモコ。

11/13(金)徒歩0分のお引っ越し

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冷え込みが厳しくなるにつれ、綿の実が開きにくくなりました。
木綿がお日さまに当たる時間を延ばすため、午後には建物の陰になってしまう谷岡記念館正面の東側から午後も明るい正面西側に鉢を移動させました。
ぽかぽか日なたぼっこ。

11/9(月)秋の蝶

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寒くなりましたが、まだ蝶の姿が見られます。
大人の指先ほどの可愛らしいシジミチョウが木綿の葉にとまっていました。
ステキな模様をお召しですね!

11/4(水)赤い実

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秋も深まり、紅葉が美しい季節になりました。
木綿の実も少々赤みを帯びるものがありますが、この実はとくに濃い紅色で本当に「桃(綿の実の別名)」のようです。
南国のフルーツにも似てます。

10/29(木)綿繰り機

もうしばらく前から花の姿は見なくなり、毎日少しずつ綿が採れています。
収穫したての綿の繊維をほぐしてみると、一房に6~7つの種が透けて見えました。白い繊維は強くからみあっており、手でむしるのはとても力がいります。ここで「綿繰り機」の登場です。
綿繰り機の2本のローラーの間に綿の端をかませてハンドルを回すと、繊維だけがするすると挟み込まれてゆき、種が手前に残ります。手でむしるのとは大違いで、力もいらず繊維も切れません。この仕組みは何百年も前からインドで使われていたそうです。
先人の知恵を実感!

10/22(木)大きな花殻

写真(左)は収穫前の1枚です。綿が吹きでた実の先端に、黒く枯れた花が残っています。
「花」は雌しべ・雄しべ・花被片(花びらとガク)からなります。雌しべの一部はふくらんで実になり、花びらなどは一定の時期を過ぎるとしおれたり落ちたりします。この写真のように、花びらが枯れてもくっついたまま落ちないものもあり、「花殻」と呼ばれます。
園芸上は、病気予防や見栄えのために摘み取るようです。白い綿を収穫した後も、写真(右)のように、この花殻はしっかりとくっついたままでした。
収穫シーズンも終わりに近づいています。

10/16(金)この木なんの木

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5月に大学にもらわれてきた時には5cmほどの柔らかい苗だった木綿が、今や頑丈な褐色の木(幹回りが5cm!)に成長しました。

ところで、これまで木綿は一年草だと書いてきましたが、これは園芸上の扱いで、実のところは多年草です。
さらにいえば「多年草」は草も木もさす言葉で、記念館で育てている木綿(和綿)は、木にあたるようです。
草と木の違いは大まかにいえば、「二次成長」と呼ばれる「茎(幹)を太らせる成長」が長く続くかどうかです。草の二次成長は短期間ですが、木はいつまでも二次成長を続けるので幹が太く硬くなります。
木綿は、日本の寒い冬にあわないので一年草として扱われていますが、本来は何年も生きてゆける植物だそうなのです。
寒いところで無理させてごめんね。

熱帯の生まれでした。

10/13(火)「鈴なり」の現在

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雨があがり、今週はよく晴れています。
9月下旬に花芽が鈴なりになっていた枝は、無事に6つの綿の実をつけました。
大学も対面授業がはじまり、マスクをした学生さんたちの姿が見えます。活気を取り戻したキャンパスに、木綿もキラキラと嬉しそうです。
木綿も元気をもらってます!

10/10(土)雨降りとコットンボール

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台風の影響で朝から雨模様です。開きかけの綿花を雨に濡らしてしまいました...。白い綿が雨に濡れると固くなってしまったり発芽してしまったりするので、人間の都合からいうと好ましくないのです。また、カビの繁殖は木綿にとっても脅威。
実が割れて中の綿が吹き出すことを「開絮(かいじょ:絮はワタの意)」といいますが、この実はまだその途中。こじあけるのもよくありません。あらかじめ袋をかけて雨から守る方法もあるようですが、今は自然のままにしています。
自然ってままならない。

10/7(水)綿の殻

涼しい秋の訪れとともに木綿の葉色も秋色に移りつつあります。
枯れた葉を摘むと、夏に収穫した綿の殻が姿を現します。
綿を包んでいた殻は栗の鬼皮のようにカチカチに硬いのですが、殻と萼はまるで茶色い花びらのようでもあり、ふんわりとした花のように見えました。
小さな茶色のドレスにも見えます。

10/3(土)炭化鶏ふん

小さな綿の実からもぶじに綿が吹きました。じつは、秋からは実が小ぶりになりつつあり、心配の種でもありましたので、「炭化鶏ふん」を追肥してみました。
肥料の三要素(窒素・リン酸・カリウム)が鶏ふんにはすべて含まれている上、高温で炭にしているのでにおいもありません。
木綿の栄養になりますように!
木綿たちも肥ゆる秋(希望)。

9/29(火)再来訪

木綿は一年草ですが、二期作でもしているかのように9月以降になってふたたび緑の花芽が多くつき直し、まるで季節が初夏に戻ったみたいです。
7月にも現れたテントウムシが、(まさか同じ個体ではないでしょうが)また木綿の葉っぱや花の上で遊んでいます。
前にもいらっしゃいました?

9/25(金)鈴なり

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後期が始まり、キャンパスにも賑わいが戻ってきました。
このごろは本当にたくさんの花が咲き、花芽も鈴なりについている枝が見受けられるようになりました。
綿の実もきっと風雨に負けず実ることでしょう。
実りの秋到来!

9/23(水)将来の開花に向けて

本日と明日は4月にできなかった入学式をとりおこないます。

あらためましてご入学おめでとうございます!
新入生のみなさんの明るい将来が花開きますよう、木綿のつぼみとともにお祈りしております。
桜の花に代わって木綿がお迎えします!

9/17(木)秋のバッタ

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木綿の葉むらにバッタを見つけました。
自分と同じような緑色の葉陰でジイッとして、敵の目をくらましているつもりでしょうか。
人間の目だとこんなふうに見つかってしまうので、もう少し上手に擬態できるといいかもしれませんね。
細い枝にぴたっとしがみついています。

9/14(月)受粉の仕掛け人

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夕方、木綿のまわりを蜂が飛び回っていました。蜂は以前から姿を見せていましたが、最近特に多い気がします。
このごろ、お花が毎日10輪ほど咲くので、蜂は受粉の手助けもしてくれているようです。
花粉を運んでいっぱい綿を作ってね!

9/9(水)固まって突風対策

台風の強い西風で鉢が倒れ、一番端の鉢がパッカーンとはでに割れてしまいました。割れた鉢にはガムテープとビニールひもで応急処置をしています。
今後の突風に備えて、鉢同士の間を詰めてぎゅうぎゅうに寄せ、周囲をブロックでガードしました。
狭そうですが、風に負けない構えです。

9/7(月)結実の過程

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お盆明けに開花した花が、綿の実を膨らませています。
実の先端には萎れた花弁が付いたままです。
花から実へ!

9/4(金)開花最盛期

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一度に5つ、木綿のお花が咲きました。
日単位の開花数では過去最多かと思います。花は№3の木綿に3つ、№4・5に1つずつで、いずれも7月から花芽をつけなくなっていた3株でした。
花が多いと気持ちも華やぎます。一面の綿花畑ならどんなに綺麗でしょうか。
とりあえず5輪が最高値!

9/2(水)朝日を浴びて咲く

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台風9号の影響か朝から風が強く、木綿の枝も左右に揺れて落ち着きがありません。
№4と№10の木綿には今朝ほど大輪の花が咲きました。
9月になったとはいえまだまだ朝から暑い日が続きます。花の中に映り込む影の濃さにも夏らしさが残る気がします。
まだまだ夏、まだまだ花芽あります。

8/31(月)若芽の息吹

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№1の木綿には、これまであまり花も実もつかず心配されていましたが、最近になって花芽がたくさん付くようになりました。
7月初めの風雨で花芽が落ちてから、相当の時間が経ったような気がします。
私たちが一喜一憂する間にも、木綿はあきらめずがんばっていたのですね。
木綿の内に秘めたガッツ!

8/27(水)若葉の息吹

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摘心前からあった老葉は葉脈が浮き出て固くゴツゴツしてきましたが、摘心後に伸びた枝から若葉が吹き出してきています。
小さな若葉はまだ柔らかそうですが、確かな生命力が感じられます。
同じ株に、老いと若きが同居しています。

8/24(月)吹きかけの「桃」

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今朝また、継ぎ目が割れそうな「桃」を見つけました。ライトグリーンの「桃」にきれいに亀裂が入り、中から真っ白な綿がのぞいています。
これから吹きこぼれる瞬間の一枚をご覧ください。
砂糖菓子みたいでおいしそうです。

8/21(金)遅咲きの花

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花の季節は終わったように考えていましたが、摘心後に伸びた枝に新しい花が咲きはじめました。
これまでの花より少し小ぶりですが、控えめで可愛らしい花です。
小さな花ですが嬉しくなります。

8/19(水)木綿の白い「花」

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とうとう、№2の木綿の「桃」のひとつが割れ、真っ白な綿が吹きました! なんとも愛らしいふわふわの塊にうっとりします。
さて、この白いボールは「綿花」と呼ばれます。
"花ならもう黄色い花が咲いたのにね"って思いますか? そのとおりなんです。「花」は植物の生殖器官をさし、一般に花びら、萼(がく)、雄しべ、雌しべからなります(スギのように花びらのない花もあります)。しかし、「綿花」は黒い種と種子表面から伸びた繊維からなりますから、その意味で、花ではないのです。
それでも、まぶしいほど白く柔らかそうな綿を眺めているとお花のように見えてきて、そう呼びはじめた人たちの気持ちがわかる気がします。
ついに、ふかふかの綿が吹きました!!

8/11(火)継ぎ目の数のなぞ

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木綿たちに「桃」(別名、コットンボール)がついて、次々ふくらんでいます。よく見ると「桃」の継ぎ目の数は、3つのものと4つのものがあります。
「桃」は、いっぱいにふくらむと、継ぎ目に沿って裂開します。継ぎ目の数はおそらく白い綿が区切られて育つ部屋(子室)の数によって違うのだと思いますが、この部屋数は、個々のお花の雌しべが何枚の心皮(という部分)の集まりだったかによります。ですが、そもそも、その数はランダムに決まるのでしょうか。それとも、水を多くもらったとかお日さまにたくさん当たったかとか、何らかの条件によって決まるのでしょうか。
もし、ご存じのかたがいらっしゃったら教えてください。

さて、明日からしばらく大学は夏期休館となりますので、日誌もお休みになります。お休み明けにはきっと「桃」が割れ、白い木綿の姿をご覧いただけると思います。どうぞご期待ください。
すっかり膨らんで、もうすぐ割れそうです。

8/7(金)花の季節から結実期へ

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葉っぱをクルクル巻きとる「葉巻虫」とのたたかいは続いており、昨日は5匹ほどをやっつけました。虫の害か、あるいは記念館の木綿たちが花の季節を終える頃なのか、最近では花芽がほとんどつかなくなりました。そろそろ見納めかと思うと寂しい気持ちです。
今日はNo.10の木綿に一輪だけ花が咲きました。俯きがちの可憐な花です。
夏の疲れをなぐさめるような優しい姿です。

8/5(水)隠れた成長

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水やりの最中、土の表面に無数に這う白っぽい筋に気づきました。木綿の根っこです。地中でもこんなに育っているのだと驚きます。地面に植えていれば下へ伸びるはずの根ですが、上にうねうねと出ているのは、鉢が狭くて土の中に収まらなくなったのでしょうか...
木綿は「主根・側根」タイプで、栄養を吸う細い根が多い「ひげ根」タイプとはちがって植え替えに適さないようです。大きな鉢への引っ越しは難しそうですが、狭いなりに快適に過ごしてくれたらと思います。
狭くても精いっぱいに根を伸ばしています。

8/3(月)手桶と水瓶

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博物館では先月末、民具資料の大規模な整理をおこないました。そのなかから、ちょうどよさそうな「手桶」と「水瓶」をピックアップして、木綿の水やり用に使うことにしました。
資料の"見せ方"にはバリエーションがあり、ガラスケースの中に鎮座させることが正解ともいえません。ことに「民具」には "使いながら見せる"という方法が適しています(当時の姿をイメージしやすいなどの理由です)。ちょっと古びた民具の佇まいは、記念館や木綿と相性ぴったりだと思いませんか?
お道具にもこだわってみました。

7/31(金)クマゼミの日傘

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朝、№4の木綿の葉陰でクマゼミが休んでいました。セミのうち鳴くのは発音器官をもつオスだけですが、鳴き声がしなかったのできっとメスでしょう。
セミは樹皮などに卵を産みつけます。次の年には卵から孵った幼虫が地面にもぐりこみ、数年をかけて地中で育ちます。ですが、木綿は一年草ですから、セミとはライフサイクルの長さがちがいます。もしも記念館の鉢の中でセミが卵を産んだり土にもぐったりすると・・・秋には私たちに土ごとひっくり返されることになってしまいます。
日傘として使ってもらうぐらいがちょうどいいのですが、セミがわかっているか少し気になりました。
パラソルがわりなら、いつでもどうぞ。

7/29(水)成長のスピードと強さ

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№3・4・5の木綿はもともと成長の早いグループでしたが、強い雨の日に花芽が地面に叩き落とされてからというもの、この3本にはあまり花が咲きません。これとは反対に、のんびりとマイペースに成長した他の木綿たちは、案外平気で新しい花芽をつけ、綿実を実らせています。
初期のうち、No.3・4・5が勢いよく伸びるのをつい喜んで見ていましたが、じつはあまり早く上に伸びると、細くひよわになりやすいのかもしれません。これにも花が咲くといいのですが。
木綿は、大器晩成型?

7/27(月)葉巻虫の巣

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また、葉巻虫を見つけてしまいました。写真は、幼虫にぐるりと巻き取られた木綿の葉っぱのようすです。なんと、№9の木綿に2個、№6に1個の計3個の巣が・・・。巻いた葉っぱをほどいていくと、幼虫は、巣から糸をすばやく垂らして下へと逃げようとします。その逃げ足の速いことには感心するほどです。
しばらくは追いかけっこになりそうです。
なんだか忍者みたいな幼虫です。

7/23(木)ふくらみはじめた「桃」

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以前テントウムシが涼んでいた綿の実(7/16参照)が大きくなりました。 果皮には縫い目のような3本の線があります。いずれ、この線に沿って皮が割れて、白い綿がポンと吹き出てきます。順調にいけば8月中旬には収穫できそうです!
さて、綿の実は("蒴"といいます)、かたちがフルーツの桃に似ていることから"桃"とも呼ばれます。今、"桃"の内がわでは、「白い綿」になるものすごく細長い細胞たちが、種子の表面から長~く体を伸ばしているところです。
今、実の中でフワフワの素が育っています。

7/22(水)葉巻虫出現(緊急速報)

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本日夕刻、木綿の上に葉巻虫が発見されました。この虫は蛾の幼虫で、木綿にとっては怖い害虫です。口から糸を出して木綿の葉っぱを巻きとり、それを巣にして中にひそみます。光合成を妨げるうえに葉も食べてしまうので、根気よく駆除しなければなりません。
怪しげな巻いた葉をめくってみると、葉っぱをもりもり食べて緑色になった小さな犯人が出てきました。
葉っぱを食べる虫はお断わりします。

7/21(火)咲いて笑って

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昨晩気にしていた№9の木綿のつぼみが、今朝きれいに開きました。ちょうど、お隣の№10も花を咲かせました。誇らしげに二輪咲きならぶ花を見ていると、「咲く」という言葉がちょっと気になりました。
漢和辞典を引くと、「咲」は「笑」の古字だとわかりました。読み方も同じ「ショウ」です。花が笑顔を向けているようで、いいでしょう?
仲良く並んで笑っています。

7/20(月)咲き急ぐつぼみ

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暑い日が続きます。今日も30℃を超える真夏日でしたが木綿のつぼみは次々に膨らんでいきます。夕方になってから、昼間の日差しにせかされるように開きかけたつぼみがありました。夕方に咲くと夜にはしおれて短い命になってしまう可能性も。
急ぐ必要はないので、涼しい朝から一日存分に咲きましょう!落ち着いて、落ち着いて!
焦らず、楽しんでね。

7/19(日)珍客来訪

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梅雨が嘘のような晴天のもと、2回目のオープンキャンパスが開催されました。木綿にとっても2回目のお披露目ですが、おかげさまで№10の木綿に一輪花が咲きました。
さて、今日は高校生に交じって珍しいお客さまが木綿のもとに来ました。カメです!
甲羅には乾いた泥がこびりついていました。ヨチヨチと、どこから歩いて来たのでしょう?遠路はるばるご苦労さま!
カメも木綿のお友達。

7/17(金)水も滴るいいお花

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今朝は№2の木綿に花が咲きました!あいにく朝からの雨模様で咲いたお花も台無しか・・・と思われましたが、先のほうに赤みが差した花びらが水に濡れて艶っぽく、「水も滴るいいお花」なんて声をかけたくなります。
艶っぽく見える日もあるほどに成長しました。

7/16(木)テントウムシと綿実

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一日花ですので昨日の花はしぼみましたが、次は№7の木綿に新しい花が開きました。次々に咲いて、きれいな色で目を楽しませてくれます。
オープンキャンパスの日に咲いた花を覚えておいででしょうか?あの綿の実は順調に大きくなっています。少しずつ育つ綿実のふくらみの陰で、今日は小さなテントウムシが涼をとっていました。
コットンとテントウムシ、絵本の中のような風景です。

7/15(水)開花

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昨日の開花予想どおり、今朝は直径5cmほどの立派な花びらが開きました。 花のまわりには、チョウや足長バチやハエなどの昆虫が集まってきます。鮮やかな黄色のおかげか、または彼らには蜜の良い香りが届くのでしょうか?
受粉の助けになるので、静かに見守っています。
虫たちの人気者。

7/14(火)開花予想

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あいかわらずの梅雨空が続きますが、木綿にとっては恵みの雨でしょうか。日曜日に咲いた№7の木綿に、もうひとつ、ふくらんだつぼみを見つけました。明朝には咲きそうです。
ちなみに、日曜日に咲いたお花は翌日の朝まで赤っぽく変色しながら残っていましたが、今朝は花弁がポトリと落ちて、後には小さな実がのぞいています。木綿の実です。
少しずつ、花も実も増えています。

7/12(日)間に合った!

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今朝一番、No.7の木綿のつぼみが美しく花開いていました!オープンキャンパスで沢山の人に見てもらえるなんて、なんてラッキーな花でしょう。
嬉しいニュースの反面、木綿たち全体に目を向けると、花芽の数が減ったままなのが気がかりです。今日は再び追肥しました。使ったのは炭化鶏ふんで、弱アルカリ性(PH値8.7)の肥料です。雨で酸性化した土壌を中和する効果があります。
木綿No.7、舞台運ありました!

7/11(土)間に合いそう...

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夕方、昨日見つけた№7のつぼみを確認。何しろ、木綿はアサガオのような「一日花」なので、朝に開いたお花は夕方にはあえなくしぼんでしまいます。オープンキャンパスで活躍するには、「その日の朝」に咲かないとダメなのです。
咢(がく)の奥に見えるつぼみは、鮮やかなレモン色に変わってきました。サイズもひとまわり大きく膨らみ、どうやら明日ピッタリ間に合いそうです。
オーキャンで輝く一輪になるために・・・

7/10(金)間に合うかな?

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今日のお昼間の木綿の様子といったらもう、葉っぱがピンと立って全身に生気がみなぎっていました。No.7の木綿のつぼみは大きくふくらんできて、花が開く日も近そうです。
日曜日はオープンキャンパス、檜舞台に間に合えばいいのですが。
つぼみもワクワクしていると思います。

7/9(木)若葉繁る

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つぼみが落ちてしまってから、なぜか目立った開花が見られません。心配で歯がゆく感じますが、木綿の苗をくださった"河内木綿はたおり工房"の中井さんによれば「順次つぼみは付いてくる」らしいのです。
そう言われて、いつもよりさらに近づいてよく観察すると・・・枝葉の付け根から、新しい若葉が芽吹いています!以前はナヨッとたわんでいた茎も太くしっかりして、木綿全体に力が満ちてきた気がします。
木綿、ビルドアップ中。

7/7(火)再摘心

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昨晩の風雨の影響で、今朝はいくつもの花芽が地面に落ちていました。再びの被害を目の当たりにし、やはり思い切るしかありません。風で茎が折れないよう、茎の先から大胆に20cmまで摘み取りました。
頭でっかちでスタイルが悪かったのが改善され、しゃんと姿勢を保てるバランスになりました。花芽もどんどん再生してくれますように。
重心を下に!

7/6(月)生命力!

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今朝は、復活を願って水を入れたペットボトルに差した、No.5の木綿の枝がシャキッと生気を取り戻していました。木綿の生命力を感じる出来事です。今日も風雨が強かったので、お昼過ぎには木綿の鉢を軒下に退避させました。
木綿たちがぐんぐん葉を茂らせ重くなってきたのに対して、培養土を詰めた鉢の地盤は柔らかすぎ、全体的に不安定になっています。他の木綿が折れる前に、背丈を低く切らなければならないかもしれません。また鋏を入れるのはかわいそうですが、昨日の木綿の骨折事件も、仲間を守るためにそれを訴えていたのかもしれません。
折れてなお、周囲に元気を与えています。

7/4(土)骨折

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大事に育てて注意をしてきたつもりですが、今日の突風で、No.5の木綿が茎の途中でポッキリ折れてしまいました...。摘心の判断が遅く、背を上に伸ばしすぎたのかもしれません。
木綿たちの成長に喜ぶ"心の隙"を襲った悲しい出来事でした。熊本県南部の豪雨による水害はいたましい被害を引き起こしました。並べて語るのは不謹慎かもしれませんが、木綿No.5も強い風雨の犠牲となりました。
自然の力は強大です・・・

7/2(木)開花

ついにお花が咲きました!!! 最初に開花したこの花は、これまで成長のトップランナーだった木綿「No.4」のものではなく、比較的小ぶりな木綿「No.9」につきました。木綿「No.9」は80cm弱程度の高さです。
花は、小ぶりでかわいらしく、これからほかの鉢の木綿の花にも会えるのが楽しみです。
花が咲きました!

7/1(水)摘心

荒れ模様だった天気がおさまったので、木綿の鉢をまた外へ運び出しました。
今では背丈は高いもので90cmを超えるほどノッポになっているので、倒れてしまわないように、これ以上上に伸びないよう、頂点の「成長点」を摘み取る摘心を行いました。これでヒョロヒョロの木綿たちは一層強く育つはずです。鉢の中の地盤を固るため、培養土を追い足しました。
木綿の背丈は、すっかり90cm超に。

6/30(火)木綿も外出自粛

この頃は梅雨の空模様で、朝から雨が降り続く日も多く、木綿にとっては恵みの雨かとそのまま外で育てていましたが、本日は特に風が強く、突風で木綿が折れることのないように鉢を館内に避難させました。
よく見ると、雨で鉢の土が緩んで支柱ごと倒れかけていた木綿も...。危ないところでした。
木綿の鉢もステイホーム。

6/29(月)身体測定


今朝は、すべての木綿の背丈と花芽の数を計測しました。咢の中のつぼみもふくらみが増してきて、花が開く日が待ち遠しくなってきました。下記は、綿たちの身体測定の結果です!

番号 背丈(cm) 花芽の数(個)
1 77 10
2 77 8
3 84 9
4 87 9
5 84 9
6 67 10
7 87 11
8 71 10
9 71 11
10 67 9
みんな、よく育ちました。

6/27(土)つぼみが覗く

写真ではわかりづらいのですが、木綿No.4の開いた咢(がく)の隙間から、つぼみが顔を覗かせました。
花芽からつぼみが見えました。

6/26(金)花芽の成長

木綿No.4の高さが、80cmにまでなりました。一番背の低いNo.6の木綿ですら62cmにまで成長しています。
成長の早いNo.4の木綿は、もう花芽が開きかけています。
木綿の高さ、約80cm(最大)。

6/22(月)追肥

木綿「No.4」が、支柱の先に達しました。ほかの鉢のも面も負けず劣らず成長しています。たった2日で5cmも背が伸びるとは、目を見張る成長ぶりに驚きます。
そのぶん土からぐんぐん栄養を奪っているので、栄養不足にならないように鉢に化成肥料を追肥しました。
木綿の高さ、60cm超え!

6/20(土)成長良好!その2

一番背の高い木綿「No.4」が、支柱の先からみて節一つのところまで成長しました。あっという間です。もうすっかり「苗」のか弱さは見られず、頼もしい姿になりました。
木綿の高さは55cm程度です。

6/19(金)花芽がつく

ところどころに花芽が見つかりました!
写真の中央にある、小さな、形の違う葉っぱのようなものが「花芽」です。これが徐々に綿の花に成長していきます。
花芽がつきました。

6/15(月)成長良好!その1

苗が約2倍の40cm程度まで成長しました!
すくすくと順調に育っています。
苗の高さ、40㎝程度。

6/8(月)間引き、支柱設置

大きく丈夫になってきたので、動物除けのネットを外しました。ポットに複数株あったものは、最も良く育った1本を残して、残りは間引きます。
梅雨に入り雨風も強くなってきたので、苗の隣に支柱を立て、ビニールひもで補強しました。これで雨風による倒れ込みを防ぐことができるはずです。
通りがかった人にも見ていただけるよう、「河内木綿を栽培しています」と書いた看板を立てました。
苗の高さは現在、20cm程度です。

6/5(金)目印棒を立てる

苗の成長がわかるように、高さ20cmの目印棒を各鉢に立てました。また、個別の苗がわかるように、棒の先に目印のイラスト(太陽の塔・通天閣・東京タワー・商ちゃん)をあしらった4種類のワッペンをつけています。鉢に番号をつけて管理できるよう、ワッペンの裏には番号を書き込みました。
早くも苗は15cm程度に育っています。

5/27(水)苗の植え付け

河内木綿の苗が博物館にやってきました!
苗は、石切の「河内木綿はたおり工房」さんから分けていただいたものです。10ポットあります。
植え付けの作業は次の通りです。まず植木鉢に網に入れた底石を敷き、培養土と元肥を混ぜた土を入れます。次に綿の株をポットから取り出して、鉢の中央に穴をつくって植え込みます。ポットによっては、2~3本の苗が出ているものもありました。まだ柔らかく小さな苗が鳥などに襲われないように鉢の上に動物除けのネットを設置して、完了です。よく育つよう願いを込めて、たっぷりと水をやりました。
初日の苗の背丈は5cm程度です。

「河内木綿について」はこちら