公共学科生の4年間

多彩な分野が学べるからこそ
多角的な視点が身についた。

公共学部 公共学科 4年

西田 祐樹さん

(大阪府立摂津高等学校出身)

西田さんの4年間

1年次

公共政策の知識を深めるための土台を作る

まちづくりや観光開発などに関心があり、公共学科へ入学。公共政策を学ぶ上で重要な、自治体や行政の役割などの基礎的な知識を学ぶため、「公共経営学」を受講しました。

2年次

綿密に計画を立てて行動する

ゼミナールの活動で三重県鳥羽市へ赴き、市役所への取材など現地調査を行いました。少人数での活動だったため、自主的に計画を立てて行動する力が身につきました。

3年次

さまざまな経験ができることに大きな魅力を感じた

河川環境学のゼミナールに所属。国・地方自治体・企業・住民などが、それぞれの立場で河川環境を考える現場を経験でき、公共政策を学ぶ上でとても有意義でした。

4年次

広がった視野を生かして課題を解決

地域活性化に携わる仕事をしたいという思いもあり、鉄道会社へ。人やモノの輸送を通して、社会が抱える課題を多角的な視点で分析し、解決していくのが目標です。

内定先

北海道旅客鉄道株式会社

北海道を中心に鉄道を運営するJRグループの旅客鉄道会社。北海道に根差す企業グループとして、地域の発展に貢献することを目指している。

卒業後の進路を選ぶ
きっかけになった学びはありますか?

2年次に所属していたゼミナールで、地域活性化に関する研究を行いました。その際、何度か旅行で訪ねたことのある伊勢志摩エリアの観光資源やまちづくり政策について掘り下げたいと考え、三重県の鳥羽市役所の職員の方にインタビュー調査を行いました。実際に行動してその土地に対する知見を深める作業はとても楽しく、社会に出てからも地域活性化に関わりたいと思い、地域に根差した地方企業に絞って就職活動を行いました。内定先のJR北海道を志望したのは、以前、旅行をした時に雄大な土地に魅了されたことと、昔から興味があった鉄道に携わりたいと思ったことが理由です。公共学の知識を武器に、地域の暮らしを支える鉄道員として活躍したいと思います。

授業を通して得た
新たな学びを教えてください。

3年次に所属したゼミナールで河川環境の問題についてフィールドワークを行いました。近年、大きな問題になっているマイクロプラスチックが大阪湾にどのような影響を与えているのか調査し、それらを削減するためにはライフスタイルをどのように見直す必要があるのかを、他のメンバーとディスカッションして考えを深めました。企業の方々と意見交換をする機会もあり、さまざまな意見を聞けたことで多角的な視点が身につきました。入学当初は地域活性化について学びたいと思って公共学科を選びましたが、公共学が研究対象とする分野は想像以上に幅広く、アプローチの仕方も多岐にわたることを実感でき、公共マインドを大きく広げることができました。

課題に対して前向きに取り組む姿勢が身についた

入学前の私は物事を画一的に捉えてしまう傾向がありました。しかし、公共学を通して地域社会が抱えるさまざまな課題と向き合い、色々な立場の人たちの意見を聞くことで、物事には多面性があることを深く理解できました。世の中には多くの課題がありますが、解決が難しい課題や新たに持ち上がってくる課題もあります。しかし、公共学の研究者はそれらに対して常に前向きに取り組んでいます。私も学びを深めるうちに、そうしたポジティブな姿勢が身についたと実感しています。

卒業後に社会人として
達成したい目標はありますか?

2016年に北海道新幹線が開業しました。現在はまだ新函館北斗~新青森間しか整備されていませんが、約10年後には札幌まで延伸する予定となっています。そうした大きな変化がある時期に入社できたことを嬉しく思っています。入社後の10年間で着実にスキルアップし、札幌まで開通した時には一人前の鉄道員として、新幹線の安全な運行に貢献したいと考えています。鉄道は生活を支えるインフラである一方、民間企業が運営しているため、利益を上げながら存続していくことが求められます。その点では、まさに公共学の考え方が求められる事業です。今後、これまでの学びを生かせる場面が数多くあるのではないかと期待しています。